豚肉・チーズなど争点、米は守る 日EU・EPA大筋合意

 日欧経済連携協定(EPA)が7月6日、ベルギー・ブリュッセルのEU本部で行われた首脳協議で大筋合意された。合意内容は環太平洋連携協定(TPP)並みの自由化を求めるもので、チーズなど一部の農産物ではTPPの水準を超える市場開放が迫られる。TPPで争点となった米については関税削減・撤廃の対象からは「除外」され、輸入枠も設定されなかった一方で、EPA交渉においては、EU製品が高い品質を誇るチーズや豚肉が争点となった。

 

EUからの農産物輸入に関するポイントは表のとおり。

   

日EU・EPAにおけるEUからの輸入に関するポイント

品目 内容
  • 関税削減・撤廃からの「除外」を確保
  • 現行の国家貿易制度を維持するとともに、枠外税率を維持
  • 少量の関税割当枠(EU枠)を設定<国家間貿易・SBS方式>
麦芽
  • 現行の関税割当制度を維持するとともに、枠外税率を維持
  • EUからの現行輸入実績を下回る関税割当枠(EU枠:無税)を設定
砂糖
  • 現行の糖価調整制度を維持
  • 粗糖、精製糖については少量の試験輸入枠(無税、無調整金)を設定
でん粉
  • 現行の糖価調整制度を維持
  • 近年の輸入実績相当の関税割当枠(EU枠)を設定
豚肉
  • 差額関税制度を維持(分岐点価格:524円/kgを維持)
  • 現行で482円/kgの従量税を10年間で50円/kgにまで削減
  • 従価税4.3%は段階的に引き下げ、10年後に撤廃
  • 輸入急増に対するセーフガードを措置
牛肉
  • 現行の関税38.5%を段階的に引き下げ、16年目に9%にまで削減
  • 輸入急増に対するセーフガードを措置
脱脂粉乳・バター等
  • 国家貿易を維持した上で、民間貿易による最大15000d(生乳換算)のEU枠を設定
ホエイ
  • 関税を11年目に「7.5%または10.5%+12円/kg」にまで削減
  • 輸入急増に対するセーフガードを措置
チーズ
  • ソフト系チーズに最大31000dの横断的な関税割当枠を設定し、枠内については段階的に引き下げたうえで16年目に無税
  • ハード系チーズ等については、段階的に関税を引き下げ、16年目に撤廃
加工品
  • パスタ、チョコレート菓子等の加工品について、関税を6〜11年目に撤廃

参考:農林水産省

 
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