明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 さて、平成27年を振り返りますと農協法の抜本的改正が進められ、JAに対する風当たりが大変厳しいものとなりました。
 このような中、JAグループ京都は昨年11月、「第27回JA京都府大会」を開催し、平成28年度からの向こう3か年の運動方針「元気な京都農業と豊かな地域社会の実現」を決議いたしました。@将来とも継続する元気な京都農業の構築A協同の力で地域の活性化BJAの活動を支える組織基盤の強化C農業・JAへの府民・国民理解の醸成―の4つを重点実施事項と位置付け、組織的・計画的に取り組んでまいります。


中川泰宏会長


 同大会決議に基づいて、これからのJAはより一層地域に密着した組織として、その役割を果たしていくことが重要だと私は考えています。そのための施策の一つとして、JAグループ京都は昨年、全国のJAグループで初めて「准組合員総代」を設置しました。今後はさらにその体制整備を進め、組合員・地域住民ニーズの汲み上げとJA運営への意見の反映に努めます。そのほか、JA役職員による有害鳥獣対策の取り組みや大災害時の緊急通信手段としてのアマチュア無線網の構築など地域に役立つ様々な新しい事業にも取り組んでいます。
 また、JAの本来の役割である農家所得の増大・地域農業の振興についても、JAグループ京都は「京野菜の世界ブランド化」を掲げ、さらなるブランド力の強化に取り組んでいます。昨年6月には中国・北京に京野菜や京の肉・宇治茶などを持ち込んで晩餐会を開催しました。中国側の参加者からも絶賛の声をいただき、府内生産者の高い生産技術は世界に通ずるものだとあらためて実感いたしました。府内産農畜産物のさらなる魅力発信を通じ、「儲かる農業」の確立に向け飛躍の年としていきます。
 依然として農業・農村・JAを取り巻く状況は厳しいですが、JAグループ京都は組合員・地域住民に必要とされるJAグループであり続けるため、役職員一丸となって取り組んでまいります。
 本年が、皆様にとりまして実り多き1年となることをご祈念申し上げ、年頭のご挨拶といたします。

 

 2016年を迎えるにあたり、JA京都中央会の中川泰宏会長と亀岡市でフランス料理店を経営する金子恭子さんの新春対談を実施した。京都の自然・風土が育んだ京野菜の魅力や可能性、今後への期待などについて語ってもらった。



中川泰宏会長




金子恭子(かねこ・きょうこ)
7年前から京都府亀岡市でシェフの夫とともにフランス料理店「ビストロ エテ」を営む。宇治市出身。日本画や陶芸など美術にも造詣が深い。



二人の出会いと直売所「たわわ朝霧」

中川会長 明けましておめでとうございます。あなたのお店にはJA京都の直売所「たわわ朝霧」の紹介でお邪魔しました。とてもおしゃれで清潔感のある店内です。地元産の野菜をふんだんに使った料理を提供されており、とてもおいしかったことを覚えています。

金子さん ありがとうございます。「たわわ朝霧」さんはうちの店とほぼ同時期にオープンされていますが、毎日仕入れでお世話になっています。どうしても手に入らないものは中央市場で買うこともありますが、お店の売りとしても野菜を中心にした料理を、と考えていますので、新鮮な野菜を自分の目で見て買うことができる「たわわ朝霧」の存在はとてもありがたいですね。馴染みの人もできますし、「じゃがいもは皮がざらざらしたものがよい」など、野菜の選び方まで勉強させてもらえます。

中川会長 「たわわ朝霧」の野菜を使った料理へのお客さんの反応はどんなものですか。

金子さん 提供の仕方としては、前菜に必ず野菜のムースを入れるようにしています。素材の味を最大限生かそうと、ブイヨンだけでのばしたものを使っています。スープにも野菜を使っていますが、新鮮な野菜だからなのでしょうか、牛乳も使っていないのにとても濃厚なスープに仕上がります。どのお客さまも「本当にどこで飲むよりも濃厚でおいしい」と喜んで下さいます。

中川会長 素晴らしいですね。私の知り合いのシェフも、レストランは、新鮮な食材をどう調理するかが大事だといいます。例えばスーパーだと、亀岡で採れた野菜が京都市内の市場へ行って、また亀岡に戻ってきて店頭に並ぶ。遠いところから仕入れてくる食材も同様に新鮮ではありません。その点、直売所に並ぶ野菜はどれも朝採ったばかりで新鮮なものですから、金子さんには是非これからも新鮮な野菜でおいしい料理を提供し続けて欲しいですね。

京野菜の魅力を語る

中川会長 「ビストロ エテ」のある亀岡市にはJA京都の本店があり、京野菜生産の中心地の一つでもあります。そのような土地で地産地消にこだわった料理を提供する中で、あなたが感じる京野菜の魅力とはなんですか。

金子さん 亀岡産の京野菜でフランス料理に使う身近な野菜というと、やはり「聖護院かぶ」を思い浮かべます。霧の深い亀岡独特の気候で育ったかぶの甘味は何とも言えません。そのほか、「金時にんじん」などもよく使いますが、生で食べられるほどです。京野菜は何もしなくても素材そのものがおいしい、ということが最大の魅力ですね。JAグループ京都では、「京野菜の世界ブランド化」に向けて取り組みを進められているとお聞きしましたが、今後フランス料理の食材として京野菜が広まっていく可能性も十分だと考えています。

中川会長 心強いお言葉です。JAグループ京都では、3年前から「京野菜の世界ブランド化」を掲げ、各国に京野菜を持ち込んでPR事業を行っています。その第1弾を行ったのが、フランス・パリのベルサイユ宮殿でした。2年前にはトルコ・イスタンブールのトプカプ宮殿、そして昨年は中国・北京の宋慶齢故居です。いずれも大成功に終わり、引き合いもきています。今年はロシアでの開催を予定しています。

金子さん とても夢のある話ですね。海外の料理は調味料をたくさん使うので、参加された方は京野菜のようにおいしい素材の味を初めて味わって驚かれたのではないでしょうか。

中川会長 大絶賛されていましたね。京野菜の味は生産者の栽培技術はもちろん、様々な気候条件が重なって作り上げられます。京都は山があって冷え込みが厳しいために野菜が甘くなるのです。また、京都は風が強くないので軟弱野菜をはじめ野菜がストレスを受けたり、倒れたりしない。風があるとやはり負けないように繊維が強く、固くなってしまうのでしょう。京野菜は伝統の栽培技術と京都の風土が作り出した最高傑作といえます。

京野菜に夢をのせて

中川会長 「ビストロ エテ」は住宅地の中にありますね。東京などでは住宅街のレストランは地域の人で大変賑わっていると聞きますが、あなたのお店ではどうですか。これからどんなお店にしていきたいですか。

金子さん 景気もあるのでしょうが、若いカップルよりも50歳くらいの落ち着いたお客さまが増えているように感じます。記念日に来店されるお客様も多いのですが、リーズナブルな価格でやらせていただいているので、今後は若い人も含め、気軽に使ってもらえるお店になっていければと思います。

中川会長 素晴らしいですね。JAグループ京都も様々な事業を通じ、生産者の安定した経営基盤作りに励んでいきます。それが消費者への安全・安心・高品質な農畜産物の供給にもつながります。金子さんもお店のさらなる繁盛に向けて頑張ってください。本日はありがとうございました。

 
 
 
■トップへもどる   ■バックナンバーにもどる   ■前のページへもどる   ■閉じる