JAグループ京都ニュース
- JA京都市
台風被害から一日も早い復興を目指して
9月4日に近畿地方を直撃した台風21号は、JA京都市管内に大きな爪痕を残した。この事態を受けて、同JAは被害を受けた農家組合員を対象に復興支援を行った。主な対策として、被害を受けた農業ハウスの廃ビニール回収や被災竹林の再生に留意した肥料配布を行い、すべて無償で実施し復興支援に取り組んだ。
京都府農政課の調査によると、京都市では436棟のパイプハウスが被害を受けた。特に上賀茂地区と大宮地区でのハウス被害は大きく、強風でパイプが変形し園芸栽培に甚大な被害を与えた。この被害を受け、同JAは廃ビニール限定で無償回収されることとなった。作業は10月17日、19日、24日の3日間に分けて各地域で行われ、回収されたビニールは約12トンにのぼった。組合員からは「無償回収は農家にとって助かる。感謝したい」という声が聞かれた。
また、管内では筍畑の親竹が強風で倒れるなど約486万㎡の被害を受けた。同JAはこの事態を受けて、竹薮農家組合員を対象に被害面積に応じて「けい酸加里」を支給した。けい酸加里は、根の成長促進に効果があり、今回、合計507本を支給。
特に被害が大きかった大枝支店管内はブランド品「塚原の白子筍」の産地として知られているが、親竹の倒状などで約220万㎡の被害を受けた。「ここまで被害を受けたのは初めて」と語る大枝支部の山本義治支部長は親竹が折れる被害にあった。同支部には227本の肥料が支給され、同支店の長克洋支店長は「被害状況の調査に、地域の皆様の協力を頂いた。肥料配布が一日でも早い復旧につなげられるよう支店も尽力していきたい」と決意を語った。
肥料贈呈式に参加した長支店長(左)と山本支部長(右)