特集 ブランド京野菜のより一層の競争力強化を

新たな3か年計画を策定 生産者所得の向上目指す

 京都府特産物育成協議会は6月20日、京都JA会館で開いた協議会で、「ブランド京野菜等競争力強化運動」の展開を決定した。

【図表1】府統一推進品目一覧(9品目)

 この運動は、平成28〜30年度の3か年を運動期間とし、「京野菜等の生産基盤の強化と販売力の強化」「生産者所得の向上」「ブランド京野菜等生産面積の拡大」を基本目標としている。府統一推進品目は、前年までの8品目に、新たに京山科なすを加えた9品目とし、京みず菜や九条ねぎ、賀茂なすなど6品目を3か年の重点推進品目として位置づけた。また、具体的な運動内容として、大規模生産者の育成や多様な担い手の確保等による生産基盤対策、首都圏を対象とした販売戦略の実施や宣伝広告の促進等による販売対策、産地における検品強化と出荷規格等の遵守等による信頼性の確保に取り組んでいくこととした。

 平成27年度は、「京野菜等生産拡大・販売力強化運動」の実践最終年度として府内統一推進8品目を中心に、各団体が協議調整を図りながら、推進目標の達成に向けて活動を展開した。その結果、販売価格は平年に比べて高単価で推移し、全品目で前年同等か前年を上回り、販売金額は合計で16億9668万円となった。

 京のブランド産品は日本を代表する農産物として定着しており、世界ブランド化の取り組みも精力的に進められている。同協議会では、この運動の展開を通じて、京野菜や花き、各地域に根ざした特産物の生産基盤や販売競争力をさらに強化し、生産者所得を向上していくこととしている。

【図表2】府統一推進品目の販売金額推移

府重点推進品目別の状況と平成28年度の対応方向は次のとおり。

◇京みず菜
 平成27年度は、担い手の育成による生産量の拡大と相対取引における夏季の欠品の防止が課題となっていたため、施設整備導入による生産者の大規模化の支援を実施したほか、夏季の出荷量を増やすため、遮光資材の導入や好適品種の調査を実施した。
 平成28年度においては、大規模経営体の育成のみではなく、高齢者や退職専業農家等の多様な経営体を担い手として確保していくとともに、空きハウスの有効活用や夏季における品質向上対策、夏季栽培を労力面および技術面で容易にする品種の検討に取り組んでいく。

◇九条ねぎ
 平成27年度は、施設整備・機械導入による生産者の規模拡大の支援の実施や、ブランド生産出荷に向けた組織強化 などを行った。その結果、ブランド産地地区数を目標の8地域に拡大したほか、ブランド販売数量や相対取引についても、目標数量を大きく上回る結果となった。
 平成28年度は、施設化や機械化等をさらに推進し、担い手の大規模化をより一層すすめていくとともに、湿害対策や夏季の病害虫防除徹底等による栽培技術の高位平準化、品種、規格、包材などの再検討を図っていく。また、ブランド産地の拡大やブランド品の出荷誘導などにより、ブランド出荷量の増加等に取り組んでいく。

◇紫ずきん・京 夏ずきん
 平成27年度は、色彩選別機実演等、機械導入による大規模経営体の育成に向けた活動を実施したほか、出荷情報把握の精度向上による有利販売に向けた綿密な調査を実施した。また、「紫ずきん3号」の有利性を普及するための現地実証試験や互見会の開催や、京 夏ずきんの出荷時期早期化に向けた現地実証も実施した。
 平成28年度は、さらなる面積拡大の実現に向けた種子生産体制の構築や、共用の色彩選別機械の導入や適期収穫徹底等によるクレーム低減への取り組みを実施していく。また、新包材の検討や予冷体制の確立にも取り組んでいく。

◇賀茂なす
 今回新たに重点推進品目に指定。平成28年度は、需要に応じた生産・出荷体制の確立を図るとともに、販売数量の拡大を実現するため、出荷規格や実需の要望にあった少量包装を検討する。

◇京山科なす
 今回新たに府統一推進品目および重点推進品目に指定。平成28年度は、ブランド販売数量やブランド産地の拡大に向けて、新規生産者の確保や低コストの輸送方法による生産者所得の確保に取り組んでいく。

◇コギク
 平成27年度は、秋の彼岸に向けた作期の拡大に向けて、出荷期間を長期化するための品種選定試験を実施したほか、京都府花き生産組合連合会や京都府花き振興ネットワークと連携してコギクを中心とした「京都花物語」の一層のPR・宣伝活動を実施した。
 平成28年度は、複合経営の一環として新たにコギクを栽培する生産者の確保や、商品価値向上のための技術指導、品種選定、彼岸出荷も視野に入れた作期の拡大などに取り組んでいく。

【図表3】重点推進品目の達成目標

【図表4】平成28年度府統一推進品目の推進目標

 
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